別れることの最大の辛さは未来を知れないことだと思う。
どんなに成長してどんなに素敵な大人になっても、知ることすらできない。
おめでとうも言えない。
で、本題だが、30過ぎた男が風俗でなにしてるか知ってるのかよ?
一緒にソープ行って、頑張ってる旦那の腰の動きに合わせて手拍子でもしてたのかよ?
してねーだろ。
何も知らねーくせに、全否定してんじゃねーよ。
いいか、30過ぎの男はな、エロいサービスなんてまともに受けてないんだよ。
ベッドに腰掛けて、手をつなぎながらおしゃべりしたり、おっぱいに頬当てたまま黙って泣いたりしてるんだよ。
最後にちゃちゃっと射精することもあるが、しないで帰ることも多々ある。
ストレスではちきれそうな心を綺麗に洗ってもらいに行ってるんだよ。
ちょっとカビ臭い部屋の、ピンクのバスタオルを敷いた硬いベッドの上で、僕らは静かに泣く。
お前の実家の隣駅に買った35年ローンのマンションから毎日1時間半かけて通勤して
後輩は言うこと聞かなくて
すり減って
すり減って
やりきれなくて。
同期誘ってさくら水産に飲みに行って
たくさん愚痴って
飲み過ぎちゃって
でも気分が晴れなくて。
そんなボロボロの状態で帰ってきた夫が、
「酔っ払ってチンチンは立たないんだけど、おっぱいに顔を当てて泣きながら眠りたい」って言ったのを、
お前は常に笑顔で受け入れているのか?
酒臭いとか
ウザいとか
こっちは疲れてんだよ早く寝ろとか言わずに、
優しく抱きしめてんのかよ?
風俗のおねーちゃんは、そんな俺を何も言わず優しく抱きしめてくれるんだよ。
女神以外の何者でもねーよ。
カフカのエピソードでひとつすごくいいのがあるんです。ベルリン時代の出来事なんですが、カフカが恋人と一緒に散歩していると、公園で小さな女の子が泣いてる。どうしたのかと訊くと人形が無くなっちゃったという。それでカフカはその子のために人形からの手紙を書いてやるわけです。本物の手紙のふりをして。「私はいつも同じ家族の中で暮らしていると退屈なので、旅行に出ました。でもあなたのことは好きだから、手紙は毎日書きます」みたいなことを。それで実際に彼は、その子のために一生懸命毎日偽の手紙を書くんです。「今日はこんなことをして、こんな人と知り合って、こうなって」と三週間くらいずぅーっと書いていって、子どもはそれによってだんだん癒されていく。最後に、人形はとある青年と知り合って、結婚しちゃいます。「だからもうあなたにお会いすることはできませんが、あなたのことは一生忘れません」っていうのが最後の手紙になっている。それで女の子もすとんと納得するわけです。
そんなまめなことって、普通の人にはできないですよね。ぜんぜん見ず知らずの女の子なわけだから。なぜカフカにそんな面倒なことができるかというと、夢の、架空の他界の細密さに対する異常なこだわりが彼の中にあるんですね。だからその具象性を細密に描写することを毎日毎日やっていても飽きない。面倒じゃないんですね。女の子も人形を失った悲しみは、「人形からのお手紙」を受け取り続けることによって消えちゃうんです。彼女は人形が無くなったという無秩序から、人形が無いという新しい秩序へと移されるわけです。それは本当に素晴らしい話だと思うんだけど、でも僕も、そういうのはいくぶんはできそうな気がする(笑)。
今月急に解雇告げられた
住む家もなくてヤングハローワークってとこに行って来て
そこで適職診断ってのをやったんだけど
好奇心旺盛なあなたは宇宙飛行士に向いています
って結果が出て、もうどうしていいかわからん
知らない人についていくなと子供達は教えられる
どういう不審者がいるかは覚えきれないほど情報が垂れ流されるが、
危ない池や海などには近づくなと子供達は教えられる。
でも、子供だから、そういうところに近づいて着衣したまま落ちるのがいる。
だから、泳げる子でも溺死することがある。
交通ルールで信号を守れ、左右を確認しろと子供達は教えられる。
でも、ひき逃げされたら、どうしたらいいか誰も教えない。
自動車学校でも安全運転しろと教えるが、事故を起こした後どうすればいいかは教えない。
この日本では、親も学校も「いい学校に行け」「いい会社に入れ」ばかり言う。
でも「落ちた」ときにどうしたらいいか、学校も親も誰も教えない。
だから、「落ちた」らどうしていいかわからない。
真面目に勉強した奴ほどわからない。
「他人に迷惑をかけるな」と子供のころから言われ続けるが、
他人に迷惑をかけられたら、どうしたらいいのかは一切言われない。
